富士フイルム 「チェキ」絶好調! 年間1000万台販売

富士フイルム 「チェキ」絶好調! 年間1000万台販売

 インスタントカメラのチェキが絶好調です。

 
 そのチェキの年間販売台数がついに1000万台の大台を超えた。2018年4月から2019年3月までの期間に1002万台を販売。1998年の発売開始以降、ちょうど20周年という節目の年でもあった。20年間の売上累計は約4400万台で、4分の1近くを2018年度の1年間で売った計算になる。
 
 では、カメラ市場に吹く逆風の中で、フィルムを使って撮り直しもできないインスタントカメラが人気を博しているのはなぜか。富士フイルムのイメージング事業部インスタント事業グループの高井隆一郎マネージャーは「スマホで写真を撮って画像データをやりとりするだけの人たちにとって、シャッターを押して、フィルムが出てくるということが逆に新しい体験となっている」と背景を説明する。
 
 実際、チェキの販売台数はiPhoneが発売された2007年を契機に増加傾向に転じており、スマホと競合することなく販売台数を伸ばしていったことがわかる。「スマホやSNSで写真をやり取りするのが当たり前の中で、フィルムとその質感が特別感を与えている」(高井氏)。
 
 転機となったのは2007年。韓国の恋愛ドラマでチェキが使用され、現地で話題となったのだ。韓国にある販売会社には問い合わせが殺到し、思い出や記念作り、一瞬一瞬を楽しむコミュニケーションアイテムとしてアジアを中心にプロモーションを行い、2度目のブームを迎えた。2011年度に127万台にまで伸びた。
 
 富士フイルムは2018年5月からテイラー・スウィフトさんをプロモーションに起用している。高井氏は「彼女に新製品を渡したら、まったく説明していないのに一人で準備して楽しみ始めていて、本当に好きなのだと実感した」と振り返る。2018年度の当初の販売計画は900万台だったが、テイラー効果もあって1000万台超えにつながる3回目のブームが到来した。「本当にチェキが好きなテイラーを起用したことで、宣伝ではない自然なプロモーションになった」(高井氏)。
 
(記事を一部引用しています)

 富士フイルムのインスタントカメラであるチェキの販売が絶好調で、去年にはなんと1000万台も販売したそうです。チェキはこれまで通算4000万台が売れているそうですが、去年だけでその1/4を売り上げた計算になります。まさに絶好調そのものですね。なぜそこまで売れているのでしょうか?

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 記事にもありますが、その場でプリントされるためコミュニケーションツールとして使われているそうです。しかもデジタル画像とは異なりコピーできませんので、完全に一枚だけのオリジナルで、複製を作ることは基本的にはできないのでプレミア感もありますね。この特性によって、例えばアイドルとの握手会でチェキで撮影してもらい、プリントしたものにサインをしてもらうことで世界で1枚だけのアイドルと自分の写真になるという具合です。他にもメイドカフェでメイドさんと一緒に撮影したりというサービスなどもあるようですね。

 そしてもう一つはインスタントカメラの独特な風合いも人気になっているようですね。アナログフィルムならではの独特な雰囲気や印象があるため、デジタル写真との差別化につながっているようです。また、チェキは正方形のスクエアフォーマットなので、構図が日の丸構図になってしまっても比較的に問題なく仕上がるので初心者向けと言えるのかもしれません。

 そして、このチェキは富士フイルムにとっては、商売的にも美味しい商品ということができそうです。それはなぜでしょうか?

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 まず、記事にもあるのですが、本体だけ売っておしまいという商品ではないことが言えると思います。フィルムは純正のものを購入するしかないので、写真を撮影するたびに富士フイルムのフィルムを購入する必要があります。フィルムの販売でも利益を出せるため、ある程度本体も安価で供給できますし、安価で供給できれば販売数が増え、フィルムの利益も増えるという好循環を生み出せますね。

 次に参入障壁の高さです。ここまで売れるのであれば新興国の企業が安価な製品を販売してきそうですが、それに成功した企業はないようです。というのもインスタント用のフィルムの製造には高い技術が必要で、簡単にまねできるようなものではないということが参入障壁の高さになっており、それが富士フイルムの利益になっているようですね。

 さらに残存者利益を享受することができています。インスタントカメラはコダックなども販売していましたが、販売が低迷して他の企業も撤退しています。唯一販売をし続けていたのが富士フイルムのようですので、ここにきてインスタントカメラ市場が大きくなっても他社が再参入せず、最後まで生産を続けた富士フイルムがほぼ市場を独占する形になっています。

 このように人気になったのは偶然や運もあるのでしょうが、富士フイルムが地道に生産を続け、海外でプロモーションなどを行った結果も大きいと思いますね。これだけ販売している現在、富士フイルムはブランドに投資して、インスタントカメラ=富士フイルムというブランドを完全なものにする施策によって、さらなる参入障壁を高くすることが求められているとも言えそうですね。

 詳細は本記事下部の記事元リンクからどうぞ。


(記事元)https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190512-00280892-toyo-bus_all&p=1



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