ニコンの3D金属プリンタは成功するか?投資家は先行き不透明と冷めた見方

ニコンの3D金属プリンタは成功するか?投資家は先行き不透明と冷めた見方

 投資家の見た目は厳しいようです。

 
縮小の続くデジタルカメラ市場。ニコンは5月に策定した2022年3月期までの中期経営計画で今後の収益のけん引役として工作機械を強化する方針を打ち出した。定評のある光学技術で加工精度を高め、有力工作機械メーカーのM&A(合併・買収)も検討する。今後5年で設ける投資枠は4000億円近くに達する。ただニコンにとって工作機械は未知の分野で競合企業も少なくない。計画発表後の株価は横ばい圏で、市場はニコンの本気度合いと成否を慎重に見極めようとしている。
 
「当社の極めて精密な技術を生かせば、これまでにない工期の短縮や高精度化を実現できる」。ニコンの馬立稔和社長は工作機械の収益化に自信を示す。第1弾として4月に売り出した金属3Dプリンターはオフィスなどにも置ける冷蔵庫のような小型サイズが特徴で、価格は約3千万円。研究機関や製造業などの試作品や小ロット製品の需要を見込む。発売後の引き合いは好調としている。
 
祖業である光学や、半導体の露光装置などで培った精密制御技術が活用できると判断し、一見”飛び地”のように映る工作機械の開拓に踏み出した。今後も製品のラインアップを増やすほか、M&Aも視野に入れる。現金・現金同等物だけで3月末には4000億円を超え資金は潤沢にある。
  
株式市場では製品の斬新さを評価しつつも、収益貢献にはやや懐疑的な声が聞かれる。三菱UFJモルガン・スタンレー証券の小宮知希シニアアナリストは「優れた技術があるのと、収益をあげるのは別問題で、投資回収の道筋に不透明感がある」と話す。「市場規模や競合環境など会社側が開示した分析資料が不十分で、投資判断するだけの材料がない」(外資系証券)。
 
(記事を一部引用しています)

 ニコンが3D金属プリンタの新製品を発売するということが話題になりました。ニコンによれば引き合いは順調とのことですが、本当に成功するかどうか投資家的にはかなり厳しい目で見ている部分があるようです。

 記事によれば一見すると”飛び地”のような製品にみえるということですから、確かにニコンにはレンズなどの光学技術や精密機器に関する技術があったとしても、直接的に関わったような製品ではないため、そのように写るのは仕方がないといえるかもしれませんね。

 そしてニコンは現金または現金に換えられるものを4000億円と資金が潤沢なので、その資金を元に3Dプリンタ市場に参入していくということのようですが、このあたりもちょっと問題視している側面もあるのかもしれません。どういうことでしょうか?

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 通常は利益を稼げる製品で利益を稼ぎつつ、その資金を他の分野などに投入して、その分野でシェアをとっていくような戦略をとります。このとき利益の得られる商品は、ある程度継続的に資金が得られることが条件になります。

 ニコンの場合はちょっと前まではカメラでしたが、今は一眼レフも斜陽になりつつあり、ミラーレスも競合他社が多く爆発的に売れるようなものでもなくなっているため、利益をカメラから得られることが難しい状況になりつつあります。

 こうなると、逆に残っている現金が足りなくなってしまうと、もうその会社は経営的にかなり厳しくなってしまう可能性があります。ですが、何もしないとカメラ事業はじり貧になってしまい結果的に同じことになりますから、何か儲けることのできる事業に投資をするしかありません。

 ということはいくらお金があるからといって、失敗が許されるというものではなく、逆にかなり厳しい経営方針を迫られる可能性があるということになるのではないかと思いますね。

 性能の良い小型金属プリンタということで、シェアを大きくとれればかなりメリットになる可能性があるので是非とも頑張って欲しいところですね。

 詳細は本記事下部の記事元リンクからどうぞ。

 


(記事元)https://www.nikkei.com/article/DGXMZO46188650X10C19A6000000/



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