ニコン カメラも半導体も苦戦 新規事業も厳しく このままじり貧なのか?

ニコン カメラも半導体も苦戦 新規事業も厳しく このままじり貧なのか?

ニコンが主力のデジタルカメラに加え半導体向け露光装置でも苦戦するなか、工作機械開発などの材料加工事業を新たな収益源に育てようとしている。4月から事業を本格的に立ち上げ、2022年3月期に新規事業の利益を200億円に高める絵を描く。ただ工作機械は競争が厳しく楽観はできない。4月に就任した馬立稔和社長に戦略を聞いた。

――工作機械はこれまでと事業領域が異なります。

「ニコンの(半導体基板に回路を焼き付ける)露光装置の技術を応用して新たな機器や機能を提供する。例えば、工作機械は刃物で削るのが基本で形状には制約がある。一方、露光装置のようにレーザー光を使えば、刃物を動かす際の振動が発生せず、より精緻に加工できる」

「第1弾として4月に金属3Dプリンターを発売した。工場だけでなく一般的なオフィスや研究室に導入できるサイズに小型化した。レーザーの技術開発や機能を増やす必要があるが(工作機械の市場に)新たな動きをつくれると思う」

――工作機械などの事業で3年後に200億円の利益を目指しています。

「自然な成長だけでは利益目標の達成は難しい。工作機器メーカーとの連携や販路を持つ企業のM&A(合併・買収)を検討する。ニコンは半導体やフラットパネルディスプレー(FPD)向けの露光装置を手がけてきたが、それ以外の分野は顧客との接点が弱い」

――主力のデジカメは厳しい環境が続きます。

「市場は急減速した。直近のピークである13年3月期と比べ、当社の販売台数は6分の1以下だ。一段の下振れリスクがあるかもしれない。今期はミラーレス製品の拡充でコストが先行し、デジカメなどの映像事業の利益は120億円に減るが、3年後には200億円を確保したい」

「デジカメは販売網の見直しを考えている。ネット販売が増える北米、店頭の影響力が強いアジアなど地域ごとに狙いを絞って販売体制を再構築する。16年秋からの構造改革で固定費は削減したが、調達費の見直しなどでコスト削減の余地はある」

――ニコンは変わりますか。

「新規事業の立ち上げだけでなく、社員の行動や考え方も変えていかないといけない。これまで社外から『ニコンはおっとりしている』と言われてきた。顧客が今後求めるものを先回りして考え、適正なコストで提供する。そうした行動を積み重ねれば長期的な成長が自然と見えてくると考えている」

(記事を一部引用しています)

デジカメも半導体も厳しい

記事によればデジカメと半導体露光装置でニコンの売上高の8割を占めるそうですが、デジカメは市場の縮小、半導体露光装置は世界経済や国際政治に影響を受けるということで、これら二つの事業に依存していくのはリスクが高いのではないかと言われていますね。特に半導体露光装置に関しては、韓国への輸出季節強化によって露光装置の販売にも影響がある可能性があり、ニコンやキヤノンが心配されていました(参考:韓国への輸出制限で日本のカメラメーカに影響? 特にニコンに影響大か)。

デジカメも半導体露光装置も厳しくなるかもしれないと考えると、なるべく早く異なる市場への参入を検討していく必要があるわけですが、ニコンはどのように考えているのでしょうか?

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機械事業と医療事業への参入を図る

記事では金属3Dプリンタについて触れられています。これは金属粉をレーザーで加熱して成形していく方式で、この事業の利益を22年2月期に200億円の利益を目指しているそうです。200億円ならたいしたことないな?と思うかもしれませんが、ニコンのデジカメなどの映像関連事業が今期は120億円ということですので、カメラ事業程度の利益を得たいとしているので、かなりアグレッシブな目標にも見えますね。

また記事にはありませんが、ニコンは眼科の分野や再生医療関連分野にも手を出しており、それらも主力事業にしようとしているようです。

今のところは他の分野に投資できるだけの資金があるので大丈夫なように見えますが、結果が出ないと資金ばかりを浪費してしまい、その間に主力事業がさらに縮小すると負の財産だけ残りにっちもさっちもいかなくなるという可能性もありますので、ニコンにとってはここ数年が山場と考えることができそうですね。

詳細は本記事下部の記事元リンクからどうぞ。


(記事元)https://www.nikkei.com/article/DGXMZO47943730Q9A730C1TJ1000/DD

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