サムスン 1億画素スマホ用イメージセンサー開発 打倒ソニーなるか?

サムスン 1億画素スマホ用イメージセンサー開発 打倒ソニーなるか?

 サムスン電子は12日、モバイル端末向けに1億800万画素のイメージセンサー「ISOCELLブライトHMX」を開発したと発表した。モバイル向けイメージセンサーとしては業界で最大画素数を実現したという。まずは中国スマートフォン大手の小米(シャオミ)向けに供給する。
 センサーサイズはモバイル向けとしては大きい1/1.33型。0.8マイクロメートル(μm=マイクロは100分万の1)のピクセル4つを1つにして作動させる「テトラセル」技術によって、暗い場所でも明るい写真を撮影できる。「スマホでも高級デジタルカメラ並みの鮮明な写真を撮れる」と、同社は説明した。
 同社システムLSI事業部の朴ヨンイン副社長は「人間の目に匹敵する超高画質なイメージセンサーを開発するため、自社技術の全てを集約した」とコメントしている。

(記事を一部引用しています)

サムスンが1億800万画素のイメージセンサーを発表

サムスンが1億800万画素という超高画素のイメージセンサーを発表しました。フルサイズミラーレスでも6000万画素程度が最高画素なのに、スマホ用のイメージセンサーで1億800万画素というのは、にわかには信じられないような画素数ですね。

基本的なスペックについてです。スマホの一般的なセンサーサイズサイズは1/3インチ、少し大きなセンサーではコンデジと同じ1/2.3インチセンサーを搭載しているスマホが多いです。しかし、今回のこのセンサーは1/1.33インチということでかなり大きなイメージセンサーになっています。1/1.33は約3/4になりますので、もうほぼ1インチに近いほど大きなセンサーということになりますね。普通のスマホ用のセンサーと比較すればかなり大きいですが、それでも1インチセンサーに満たないセンサーサイズに1億画素ということで、かなり特殊なイメージセンサーということがわかります。

なぜ、このようなセンサーが必要なのでしょうか?そして性能的には大丈夫なのでしょうか?

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海外では画素数信仰が強い

かつて日本でもコンデジで画素数をどんどん増やしていった時期がありましたが、それと同じことが海外、特にアジアでは画素数信仰というものがあるようです。そのため少しでも画素数が多い方が有利という状況があるようですね。ですが、それはどのセンサーメーカにとっても同じですので、ある程度のスペック競争になるのは仕方がない面もありますね。

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画素数はギリギリだが問題点も

そして性能についてですが、いくら普通のスマホよりも大きなイメージセンサーとはいえ、1億画素という画素数によって小絞りぼけなどの性能劣化はないのでしょうか?

小絞りぼけとは、絞れば絞るほど光の回折現象によってレンズの解像度が低下する現象です。詳しい説明は省きますが、絞りを絞るほどレンズの解像度が低下して解像性能が劣化していきます。そしてそれはセンサーサイズが小さく、画素数が多いセンサーですと、その画質の劣化がより強く反映されるという特徴があります。従って、1インチ未満のセンサーに1億画素も詰め込んだセンサーでは、その小絞りぼけという性能劣化が現れる可能性は高くなるわけですね。

で、1/1.33インチ、1億画素のイメージセンサーでは、理論的にどの程度まで絞ると小絞りぼけが発生するのか計算してみました。計算には、こちらのサイトの計算機を利用しました。

すると画素ピッチは0.8μm、限界f値はf/2.3というとんでもない数値になりました。限界f値とは小絞りぼけが発生する限界のf値で、これ以上絞ると画質が悪くなるf値を示しています。つまり、ほとんど絞りを絞ることができないことを意味していますね。

ですが、このセンサーはスマホに搭載されるため、レンズは単焦点レンズで、さらに絞りはなく偏光フィルターによる露出の調整ということになると思います。なので単焦点レンズであればf/1.8程度のレンズで絞りを利用せず使うということであれば、もし性能の良いレンズを作れば小絞りぼけによる画質の劣化がない可能性も考えられそうです。

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問題はスマホの中に収まるかどうか

センサーが大きくなると焦点距離も長くなりますし、センサーのサイズそのものも大きくなるので、どの程度のセンサーサイズまでカメラに内蔵できるのかが興味のあるところです。

たぶん、そのままディスプレイと並行に設置すると、レンズを設置できなくなるので、受光した光を鏡やプリズムを利用して90度反射させることで距離を稼いでいるのだと思います。下記画像の右側のセンサーがその原理を示しています。

1/1.33インチですと、たぶん横幅は7.5mmぐらいだと思いますので、いろんなことを考えてもギリギリなんとか収まるサイズなのかな?と思いますね。スマホをできるだけ薄くしたいという要望は強いと思いますが、8mmぐらいならなんとか許容できるサイズかな?と思います。なんなら、一部だけ突起させてしまえば済む話なので、なかなかいい感じのサイズで攻めてきたなという印象ですね。

これによってサムスンが本格的にソニー攻略に向けて打って出ようとしていることがわかります。スマホは中国企業が強くなってきていますし、そのハイエンドスマホを取り込む形でセンサーを供給すれば、ソニーのシェアも奪えるという構図だと思います。ソニーとしては他のメーカへ協力な製品を供給することで対応するか、市場が本当に1億画素のセンサーを求めていてサムスンのイメージセンサーを他社が採用するかどうかで勝負が決まりそうな感じになってきていますね。

詳細は本記事下部の記事元リンクからどうぞ。


(記事元)https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190813-00000011-nna_kyodo-kr

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