効率、利益を重視するニコンの経営は大丈夫?? 効率性重視では生き残れない理由

■不確実な時代における経営戦略の「ニュー・ノーマル」

 慶応義塾大学商学部の菊澤研宗教授は、ダイナミック・ケイパビリティを説明するにあたり、コダックと富士フイルムを対比させている。

 両社とも写真フイルムの生産販売で利益を得てきたため、デジタルカメラの普及によって苦境に立たされた。

コダックは、株主価値最大化を重視してオーディナリー・ケイパビリティに固執した結果、倒産の憂き目をみた。しかし、以前より、株主価値最大化よりもイノベーションを重視してきた富士フイルムは、既存の技術を再構成して新たな技術を生み出すことで、自己を変革して生き残った。富士フイルムは、まさにダイナミック・ケイパビリティを発揮したのである(「ダイナミック・ケイパビリティと経営戦略論」Harvard Business Review 2015年1月16日)。

 このようなダイナミック・ケイパビリティこそ、コロナ危機を生き抜くうえで最も必要とされる能力ではないだろうか。「ポスト・コロナ」社会の議論が盛んだが、「ポスト・コロナ」社会の下で、相変わらず効率性やROEといったオーディナリー・ケイパビリティ重視の路線を継続するようでは、新型コロナウイルス以外の不確実性には対処できないだろう。

(記事を一部引用しています)
(記事元)https://news.yahoo.co.jp/articles/852a389fe32c763f545f1166ec5e2dcdcd14ddce?page=1

製造業が生き残るにはイノベーションが重要

東洋経済ONLINEがコロナ渦における製造業のあり方について記事にしています。全文を読まないと詳細がよくわからないと思いますので、興味のある人は記事元リンクから全文をご覧ください。

記事によれば、近年の世界は不確実性が高くなっている世界だとしています。例えば、今回のコロナウィルスのパンデミックや、日本においては温暖化による台風の大型化、それによる水害の多発、東日本大震災や熊本地震などの災害などが、その不確実性の原因ということにもなるようですね。そして、台風は今後も大型化していくでしょうし、温暖化で豪雨が増えて、河川が氾濫したり、作物が育たなくなるなど様々な影響が考えられそうです。

そのような状況が増える現在、企業にとって一番必要なのは、その環境に対応するために会社自身を改革できる能力が必要だとしています。つまり、これまでの既存の事業で最大限に利益を得ようとするよりも、企業として生き残るためには環境に対応し、自己改革し、さらに製品についてもイノベーティブな製品を生み出すことが大事だと述べているというわけですね。

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利益率重視となっているように見えるニコン

このことを念頭に、ニコンの中期経営計画について考えてみます。ニコンは先日、中期経営計画を発表しています(参照 ニコン 中期経営計画を発表 脱カメラ企業の方針が鮮明 中高級機メーカに転身か)。この記事を読むと、カメラに関しては中高級機の充実を目指しているように見えますよね。これらはすべて利益率を重視しているからだと思われます。

利益率を重視するために、無駄をそぎ落としていくのはいいのですが、利益を最大化するために新しい研究開発を中止したり、疎かにしてしまったり、機能的に満足できない製品を高値で販売するようなことがあっては、逆に企業イメージを損なったり、いずれ他社から技術的に立ち後れたりしてしまいますよね。

そのように既存の製品や、技術で利益を最大限に得ようとすると、将来的にはマイナスにしかならない可能性があるため、苦しい時のいまこそ自己改革し、イノベーティブな製品を発売できるような環境に整えるということは確かに重要なのかな?と思いますね。

ニコンも基本的には利益率重視のようですし、カメラ事業については中高級製品に絞っていくような印象です。イノベーティブなカメラについての発売も消極的なように見えてしまいますが、今後がどうなるのか心配なところですね。

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