ニコン カメラに続き半導体露光装置もピンチ?? インテル戦略転換で

 ところが、このような状態になっても、インテルは、EUVの前の世代のArFドライおよびArF液浸露光装置については、(すべてではないが)頑なにニコン製を使い続けている。つまり、ニコンの7%のシェアのほとんどは、インテルに依存していると考えられる。

たとえ、7nmや5nmの世代になっても、露光装置のすべてがEUVになるのではなく、一定台数のi線、KrF、ArFドライ、ArF液浸などの露光装置が必要となる(図5)。

しかし、恐らくTSMCでは、ほぼすべての露光装置がASMLであり、ニコン製は皆無であろう。少なくとも、今後、TSMCが新たな半導体工場を建設する際、ニコンの露光装置が選定されることは無い(ASMLがニコンを凌駕した理由については拙稿「いつまでも『職人芸』では海外メーカーに勝てない」を参照ください)。

したがって、インテルがファブレスになる道を選んだ場合、ニコンの息の根が完全に止まってしまうだろう。

(記事を一部引用しています)
(記事元)https://news.yahoo.co.jp/articles/98ad06a1b03b148a5b59c7851414e14f44f3372a

インテルが10ナノメートルプロセスの移行に失敗

JBpressがインテルの半導体露光装置に関する動向を報告しています。全文はとても長いですが、面白い記事になっていますので、記事元リンクからご覧ください。

まずは世界の半導体売上げシェア1位であるアメリカのインテルですが、日本ではCPUを製造しているメーカとして有名だと思います。インテルは自社で工場を持ち、自社で様々な製品を作っていることでも有名でした。

半導体製造の分野では、このところかなりの微細化が進んでいて、より小さいプロセスルールで半導体を作ることを目指しています。このプロセスルールというのは説明が難しいですが、CPUやメモリの内部の配線の太さと考えるとわかりやすいと思います。配線の細くできれば、同じ単位面積に、より多くの機能を実装できますし、同じ機能ならより小さいプロセッサを製造することができます。さらに消費電力も改善できるというおまけ付きです。

というわけで各社が、より微細化を進めているわけですが、台湾の製造工場であるTSMCは7nmまで微細化を進めているのに対し、インテルは10nmへの移行に失敗し、現在も14nmで製造をし続けているのだそうです。ライバルのTSMCは今年中に5nmを立ち上げるとしていますので、かなり差がついていることになりますね。

このことはCPUの供給不足の原因ともなってしまっています。本来は早急に10nmの半導体製造に移行できるはずだったはずでしたので、14nmでの製造するCPUの一部を10nmで製造する予定だったのですが、10nmへの移行が失敗したために、しわ寄せが14nmの製造工場にきてしまい、それで製造が間に合わず製品の供給に問題がでてきてしまった可能性があると言われています。そして、その結果、ライバルのAMDが好成績をあげるという状態になってしまっているわけですね。

インテルが自社製造を諦めたら?

ここからが本題です。このような状況なので、インテルも将来的には半導体の生産を他の企業に任せる、いわゆるファブレス企業になるかもしれないと記事元では想定しています。

確かに、プロセスルールの微細化に失敗して、これだけ出遅れてしまったので一気に挽回というのは難しい状況かもしれません。だったら、他の会社に委託したほうがマシという話になるのも理解できるところですよね。

ところが一つ問題があり、インテルは比較的ニコンの半導体露光装置を導入しているようで、ニコンのシェアのほとんどがインテルからの発注によるものではないか?と記事では記述しています。

そのインテルが他社に製造を任せるということは、そのニコン製品を購入してくれている最大のお得意様を無くす可能性があるということで、ニコンにとってはかなり厳しい立場に立たされる可能性があるというわけですね。

カメラ事業も新型コロナウィルスの影響で赤字になり、露光装置に関しても半導体露光装置に関してインテルからの発注がなくなり、その分の利益がなくなる可能性があるとすると、かなり厳しい状況になりそうですよね。今後の展開が少し心配です。