PD対応Lightningケーブル発売でプチ祭り 今時の充電事情の解説

PD対応Lightningケーブル発売でプチ祭り 今時の充電事情の解説

■ AnkerがUSB Type-C to Lightningケーブルを発売してプチ祭りに

 ついにiPhoneにも廉価で高速充電の環境が整うとして、ちょっとした祭りになっています。というのは、最近、AnkerからUSB Type-C to Lightningケーブルが発売されたからです。Appleの純正でも同様のケーブルはあったのですが、価格が高い、壊れやすいなどの理由から人気がいまいちでした。そのためAnkerから高耐久ケーブルが発売されたということで、USB Type-CタイプのケーブルはAnkerが初でしたので、かなり人気になって、現在では品切れになっています。

 え?USB Type-Cのライトニングケーブルなんて安いのはいくらでもあるじゃんと思うと思いますが、それらは残念ながらAppleのMFI認証を通過した製品ではありません。なので、製品の品質が悪かったり、火事になる可能性があったりと心配されるため、MFI認証を通過したサードパーティー製のライトニングケーブルが待たれていたわけですね。

 おかげでAnker製品は入荷すりなり売り切れですが、MOMAXからも同様のケーブルが発売されたり、iChargerからも4月上旬の発売が予定されているため、今後は互換ケーブルが流通していきそうです。もちろん、これらもMFI認証を取得しており、どちらも比較的名の通っているメーカです。

■ なんでUSB Type-Cのライトニングケーブルが待たれていたのか?

 それはUSB Type-Cの仕様にあるPower Deliveryという規格を利用すると、バッテリー容量の約半分まで、それまでの2倍の速度で充電ができるからです。その時間はiPhone8以降のiPhoneを約30分と言われており、急いでいるときには非常に便利にわけですね。

 これまではAppleの純正ケーブルが必要でしたが、今後は様々なメーカのケーブルを利用できることになります。

■ 既存のUSBの充電能力は?

 それでは、いま充電器を購入するとしたら、どのような製品を購入すればいいのでしょうか?この点について、まずは、それぞれの充電能力や充電規格についておさらいしてみます。

■ 充電規格 その1 一般的なUSB

 通常のUSB 2.0やUSB 3.0は、ごく小さな給電能力しかありません。
・USB2.0 5V 0.5A 2.5W
・USB3.0 5V 0.9A 4.5W
 というワット数になっており、最大で4.5Wまでしか給電できません。前述のPower Deliveryでは、規格にもよるのですが、27Wほどの給電も可能としているため、かなりの大容量を給電できることがわかります。

■ 充電規格 その2 PowerIQ

 PowerIQはAnkerというメーカ独自のものです。ですが、最近はエレコム、サンワサプライなどでもオリジナルで似たような機能を提供している充電器が多いですね。

 PowerIQは電圧が5V固定で、充電機器によって電流を調整しています。最大で2.4Aまでを供給するようで、12Wまでの出力が可能です。

 さらに上位規格であるPowerIQ 2.0は電圧も変えられるようになりました。最大で9Vの2Aで18Wまでの供給が可能となります。

 なおPowerIQは一部のiPhone製品と一部のAndroidに対応していますが、2.0のほうは一部のAndroidのみです。

・PowerIQ 5V 2.4A 12W(一例) iPhoneにも対応
・PowerIQ 2.0 9V 2A 18W(一例) iPhone非対応

■ 充電規格 その3 Quick Charge

 別の会社の製品としてQualcommのQuick Chargeという規格があります。これも様々な種類があるのですが、ざっとまとめるとこんな感じです。

・Quick Charge 1.0 5V固定 最大2A 10W
・Quick Charge 2.0 9V 2A 18W(一例)
・Quick Charge 3.0 9V 2A 18W(一例)
・Quick Charge 4.0 9V 3A 27W(一例)

 という感じになっていますが、こちらは一部のAndroidに対応するだけでiPhoneには対応していません。

■ 充電規格のまとめ

 ノーマルのUSBはUSB 3.0が最大4.5Wということでとっても出力が弱いことがわかります。

 PowerIQやQuick Chargeは独自の技術で、ボルトやアンペアを可変させて供給する仕組みで、バージョンによって出力が変わります。ただし、iPhoneに対応できるのはPowerIQ 1.0のみで、その他の仕組みは不要です。

 またPower IQと似たような機能を異なるメーカも提供していて、例えばエレコムも「おまかせ充電」、サンワサプライの「Smart USB System」もPowerIQと同様の仕組みがあり、iPhoneに急速充電(12W)が可能です。

■ それではPower Deliveryは?

 Power Deliveryはメーカが独自に決めた技術ではなく、USBの規格の一つとしてまとめられたものですので、今後、多くのメーカで採用されることが期待されます。なので、今後はPowey Deliveryに集約していくと考えられますので、独自メーカのものを購入するより、使用したいスマホやタブレットがPower Deliveryに対応していたら、積極的にこちらを選択したほうがいいと思われます。

 それでは気になる機能ですが、だいたいこのような感じになっています。
・5V/3A 12W
・9V/3A 27W
・15V/2A 30W
・20V/1.5A 30W

 このように概ね30Wまでに対応した製品がほとんどです。実際には100Wほどの供給も可能な規格ですが、スマホなどでは一般の人が気軽に利用できるよう、ワット数は30W程度に制限されているということで、Power Deliveryに必要な電源は30W、ケーブルの対応アンペア数は3Aまでの対応のものであれば十分ということのようですね。

■ では、どのような充電器で、どのようなケーブルがいいのでしょうか?

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 1)Power Deliveryポートがあり、最大で30Wの出力能力があること

 Power Deliveryはいまのところ30Wほどあれば十分なので、上記の規格にあるよあな電圧と電流を流すことができ、最大で30Wほど供給できる能力があるものが望ましいです。一部の小さい充電器のなかには18Wまでという製品もあるので気をつけたほうがいいです。

 2)USB-Aポート付きの機種を買う場合は、それぞれ1ポートにつき最大で2.4Aの出力が出せるもの

 後述しますが、PowerIQ 1.0やその互換機能は最低限欲しいところですので、そうなるとUSB-Aポートについて2.4Aまでの出力が可能な製品が望ましいです。通常、すべてのポートで2.4Aを出力するのは不可能で、例えば2ポートだと1ポートあたり最大2.4Aまでで、同時使用で合計4Aまでなどという制限事項がありますので、そのあたりを注意して確認する必要があります。

 ちなみにPower DeliveryのポートとUSB Type-Aのポートのワット数は合算されず別計算になる場合と、合計されてしまう場合があるので注意してください。

 3)Power IQ1.0の互換機能があること

 上記のようにPower IQ 1.0やその互換機能では、一部のiPhoneでも一部のAndroidでも利用できる機能です。なのでより多くのスマホなどで利用でき、それまで4.5Wでしか充電できなかったものが、いきなり12Wで充電できることになります。これは便利な機能ですので、もしUSB Type-Aのポートがある充電器を買うのであれば、Power IQの互換機能がある製品がいいと思います。

 4)MFI認証のある3Aまでに対応したケーブル

 Power Deliveryを利用するには、USB Type-C to ライトニングケーブルが必要です。しかも安心のためにはAppleが認証したMFI認証を取得したものが望ましく、さらに3Aの電流が流せる商品が望ましいです。なので、そのような製品がおすすめですね。

■ おすすめの充電器

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1 Anker PowerPort+ 5 USB-C Power Delivery (60W 5ポート USB-A & USB-C 急速充電器)【PSE認証済/PowerIQ搭載/PD対応】 新しいiPad Pro(2018,11インチ) / MacBook/iPhone/iPad/Android 各種他対応 (ブラック)

 信頼のAnker製です。PowerDeliveryは30Wまで対応。4ポートあるUSB Type-Aは最大で2.4A、合計で6Aまで対応ということで、2ポートを最大の2.4Aで充電できます。もちろんPower IQに対応です。

2 エレコム USB 充電器 ACアダプター コンセント 急速充電器 [ 60W /USB-A×4 &USB-C×1 ] Power Delivery搭載 電源ケーブル PSE認証済 1.5m ブラック EC-ACD02BK

 安心の日本メーカです。こちらもPowerDeliveryが30Wまで。4ポートあるUSB Type-Aは最大で2.4A、合計で6Aまで出力可能なので、Ankerとほぼ同じ能力です。Power IQに似た「おまかせ充電」機能もありType-AでのiPhoneの急速充電も可能で、Anker製品より安いのが特徴です。いまなら10% offクーポンもあります。

3 充電ケーブル

Anker PowerLine II USB-C & ライトニング ケーブル【Apple MFi認証取得 / 超高耐久】 iPhone XS / XS Max / XR / X / 8 / 8 Plus(0.9m ブラック)

MOMAX【Apple MFI認証】Type C/USB C to lightningケーブル 3A急速充電 PD(Power Delivery)対応 1.2M iPhoneXS/iPhoneXSMax/iPhoneXR/iPhoneX/iPhone8/iPhone8plusなどlightning各種対応 (ケーブルホワイト)

iCharger USB Type-C & Lightning USBケーブル 1m ホワイト/ストレート PG-LCC10M02WH

 現状でMFI認証を受けた実績のあるメーカで、Power Delivery対応のライトニングケーブルを販売している業者は上記の3社しかありません。この中から選択したほうがいいですね。

■ まとめ

 このように、最近は充電に関する環境がかなり変わってきています。もし、いま利用している充電器が5Vで1A出力のものでしたら、たぶんUSB 3.0の4.5Wでしか充電できていないことになります。もしiPhone8以降のiPhoneや対応するAndroid製品を購入している場合は、もっとはやく充電できることになりますのでもったいないですね。にiPhone8以降の機種を利用している人はPowerDeliveryを検討する価値があると思います。

 Power Deliveryに対応した製品は価格が高いですが、それでもPower IQ1.0に対応した安価な充電器に変えるだけで、ケーブルそのままで素早く充電ができますので、そのような充電器に変えてみるのもいいと思います。

 またiPhone7とiPhone6を所有している人もPowerIQとその互換規格で4.8Wの壁を超えることが可能です。iPhone6 Plusでは2Aまで対応しているので10Wで充電できますので、およそ充電時間が半分になります。そのような人も、今後は充電器を購入する場合にはPowerIQに対応した充電器を利用すると便利になると思いますのでお勧めです。

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