NIKKOR Z 24−50mm開発秘話 “想像以上に良いレンズが出来ちゃった”

——いわゆる“出来ちゃった”というやつですか?

鈴木 :はい。想像以上に良いレンズが出来ました。S-Lineのレンズでは多くの項目に対して厳格に「これ以上の性能にする」という基準があるのですが、S-Lineではないレンズの基準は、それが少し緩和されたものになります。

今回のNIKKOR Z 24−50mm f/4-6.3はコンパクトさを重視し、サイズをFマウントレンズの「AF-S NIKKOR 50mm f/1.8G」(全長52.5mm)程度に抑えるという目標を掲げました。重さについても200gを切れました。グレードがS-Lineではないこと、サイズと重量に制約があること。これらの理由によって、描写性能に関してはそこまで高いハードルを設定せず、「相応の性能を目指して」という話をレンズ設計チームと進めていたのです。

しかし、いざ出来上がってみるとMTF性能も解像性能もとても高いレンズが誕生しました。設計者の誇りなのだろうと思いますが、「DX時代も含めて伝統的にキットレンズには力を入れているので、今回も頑張っちゃった」ということでしょうか。

——あまり褒めるとヨイショと邪推されそうなのですが、周辺までビシッと解像していますし、収差も少ない。それに歪曲補正や周辺光量補正をOFFにしても全然問題がない。この性能でこのサイズとは、恐れ入りました。

(記事を一部引用しています)
(記事元)https://dc.watch.impress.co.jp/docs/interview/1276563.html

NIKKOR Z 24−50mm f/4-6.3開発秘話

デジカメWatchがNikon Z 5に関する開発者へのインタビュー記事を掲載しています。記事は前編・後編にわかれていて、今回、引用した内容は後編の一部になります。インタビュー記事はかなり面白いので、全文は記事元リンクからご覧ください。

記事によれば、ニコンは伝統的にDX時代を含めキットレンズに力を入れているのだそうです。確かにAPS-C一眼レフのキットレンズもかなり優秀で驚いたことがあります。Nikon 1のキットレンズの望遠ズームレンズもかなり優秀でした(標準ズームはいまいちでした・・)。

そして、Nikon Z 50のキットレンズとなっている標準ズームと望遠ズームもかなり評価が高いものとなっています。そう考えると、確かにニコンはキットレンズに力を入れているというのは理解できることろですよね。

記事の中で興味があるのはS-Lineの品質管理に関する部分です。ニコンではレンズに様々な最低条件のようなものを設定していて、それを全部クリアした場合にはS-Lineというレンズにしているようですね。恐らく、どれか一つかが条件を満たせない場合にはS-Lineという名称を付けることはではないのでしょう。

そしてFマウント用のレンズよりも性能のよいレンズでなければならないということで、レンズの品質に関してはかなり意識しているような様子が窺えます。Zマウント用のレンズは大きくて重いという意見もありますが、一方で品質を追求すると、こういうレンズになってしまうということなのかもしれませんね。

難しいレンズロードマップの設定

そして記事によれば、NIKKOR Z 24−50mm f/4-6.3は本来はレンズロードマップのかなり後に発売される予定のレンズだったのだそうです。ですが、Nikon Z 5の開発時にどうしても、この小型なレンズを採用したいということで、NIKKOR Z 24−50mm f/4-6.3の登場が早まったということのようですね。

エントリー向けのレンズの一つとしてロードマップに乗っていたと思うのですが、Nikon Z 5の計画が持ち上がって、登場が早まったということなのかもしれません。

レンズのラインナップについては、結構様々な意見がありますよね。性能の高いレンズが欲しいという人もいますし、性能はそこそこでいいから廉価なレンズが欲しいという人もいます。さらに多少高くてもいいので高倍率な便利ズームが欲しいという人もいますし、高倍率だと高くなるので廉価な中倍率程度の便利ズームが欲しいという人もいます。さらに、マクロレンズや宣伝商材撮影用にシフトレンズが欲しいですとか、魚眼レンズが欲しいという人もいると思います。

そう考えると様々なレンズを計画する必要があり、そして、どの順番で開発すれば、より多くの人のニーズを満たすことができるのか?といったことも考えなくてはなりません。そしてレンズが少ないとシェアを他社に持って行かれてしまう可能性が高まりますし、ソニーなどはEマウントの仕様を公開していますのでラインナップの充実も早く、ニコンやキヤノンはそれに追いつくために、それぞれ独自にラインナップの充実に努めなければなりません。

ニコン製品に話を戻すと、ニコン製品は他社より価格がちょっと高いのですが、そのぶんキットレンズが本当にいい性能のレンズになっています。一般的なユーザではキットレンズと、あと自分の欲しい焦点距離や性能のレンズ、例えばポートレート用の中望遠とか、スナップ用の35mmか50mmのf/1.8ですとか、マクロレンズがあれば十分な感じになっているのかな?という感じもしますね。

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